北米古代フルートの演奏動画

古代アナサジフルートは、北米フォーコーナーズの遺跡から出土した1400年前の古い古い笛です。

洞窟の中で司祭らしき男のミイラが胸に抱きかかえるようにしていたのは、トネリコバノカエデで出来た、日本の尺八によく似た笛でした。今、北米で普及している所謂インディアンフルートとはまったく系統の違う、別の笛です。

古代アナサジフルートは、同時代の壁画に描かれた笛を吹く男――豊穣神ココペリが吹く笛だと解釈されています。ココペリはこの笛を吹きながら、冬を追いはらい春を呼んだのでしょうかね。緑の大地のように豊かな低音と蒼天に舞い上がるような高音が素晴らしいです。初めて聞いた瞬間に魅せられました。

アナサジ族の直系の子孫を称するホピ族や、いくつかの古い部族に、この笛は伝わっていましたが。今はもうすべて博物館入りです。

日本人がネイティブ・アメリカンの居留区に行ってインディアンフルートを吹いてみせたところ、村の若者から「いいねえ、日本の笛かい?」と尋ねられたという。笑えない噺。