コンチョーヴカ(とティリンコも新発売)
指穴が一つもない笛です。
鷲づかみにしてピッピキ調子よく吹いてください。
コンチョーヴカ(LowA)を吹いてみました↓
コンチョーヴカ(LowC)を吹いてみました↓
品番 | 品名 | 価格 |
---|---|---|
KNCVK001 | 彫刻入、LowA管 | |
KNCVK002 | 無地、LowA管 | |
KNCVK011 | 彫刻入、LowC管 | |
KNCVK012 | 無地、LowC管 | |
TILNK001 | ティリンコLowA管 |
- 指穴の数:0
- キー:LowA、LowC
- 音域:2オクターブ+α
- 材質:木製
- 全長:LowAは77cm、LowCは63cm
(他の楽器やCDも買うと1,400円引き)
消費税10%
息の強弱でメロディを演奏
指穴が一つもない笛です。
指穴は一つもありませんが、吹く息の強さをいろいろ変えると、それだけでメロディが演奏できてしまいます。強く吹くと高い音。弱く吹くと低い音。小学生がよく道を歩きながらリコーダをキーキーいわせているでしょう。言うなればあれだけで一曲吹けないか?、という発想です。世界は広いなと思います。
学術的にはオーバートーンフルートと呼ばれる、東欧から北欧~ロシアの羊飼いたちに伝わるユニークな笛です。
スロバキアのコンチョーヴカ
コンチョーヴカはスロバキアのオーバートーンフルートです。
細長い木の枝をくり抜いて作るので、どれも少し曲がっています。曲がっているので長いドリルですぽんとくり抜くわけにもいきません。ちまちまと昔ながらの手作りです。表面に美しい民族模様が彫刻してあったりします。
品質ははさすがに本場です。
耳に刺さるような高音がしっかり出ます。これでもう少し値段が安ければねえ。
実は数年前からずっと、少しでも安価なオーバートーンはないかと探してきて、インドの竹製を仕入れたりしましたが、ぜんぜんダメでした。センスないというか……そもそもオーバートーンがどんな笛か知らずに作ってるっぽい。もう探すのを諦めました。
昔ながらの手作りのコンチョーヴカ、高価なだけのことはありますよ。
ハンガリーのティリンコ
ティリンコはハンガリーのオーバートーンフルートです。
ついに見つけました、格安のオーバートーンフルートです。スロバキアのコンチョーヴカが昔ながらの手彫りで作られているのに対して、こちらはニワトコの角材を旋盤で削って作った工業製品です。大量生産できるのでその分価格は安くなります。
品質はスロバキアのコンチョーヴカにちょっと届かない感じ。
もちろん問題なく演奏できるのですが、高音域の耳に突き刺さる感じがもう少し欲しいところです。
いやでもコンチョーヴカの1/3の値段ですよ。
それで「ちょっと物足りない」という品質なのですから、コストパフォーマンスは高いです。ステージで演奏したりスタジオでレコーディングしたりするプロの方はコンチョーヴカを演奏して、個人的に楽しむだけの方にはティリンコがお勧めです。
ティリンコの表面は作りっぱなしというか、何も塗ってないように見えます。私は、自分のティリンコをクルミ油につけて、蜜蝋ワックスで磨くつもりですが。自分で色を塗ったり、プロに依頼してトールペイントを施してもらったりするのもよいでしょう。
リズム楽器として楽しもう
オーバートーンフルートには指穴がありません。
難しいことを考えず鷲づかみにして、太鼓や他の楽器のリズムに合わせて調子よくピッピキ吹いてください。それだけでけっこう様になります。
ほんとうに調子よく吹くだけです。
「楽器なんてぜんぜんダメだから」と尻込みする人に持たせると、最後はみんなに混じって一人前にセッションしてました。東京など大都会では、公園にみんなで楽器を持ちよってセッションしていますよね。そういう場にオーバートーンフルートを用意しておくと、遠巻きに見ている観客も巻きこんでセッションを大きく盛りあげることができるでしょう。
普通の曲は吹けません
オーバートーンフルートの音階は、西洋のドレミ音階でも日本の五音階でもない、独特の音階です。オーバートーンフルートでは、ふつうの曲は吹けません。
東欧や北欧ではこれで複雑難解な民族音楽を演奏します。
適当に吹くなら簡単なオーバートーンフルートですが。素早いメロディを間違えず正確に吹くのは至難の業ですよ。興味と覚悟のある方だけチャレンジしてください。
製作:フォルカート・スロバキア(スロバキア)
製作:ハンガリーミュージック(ハンガリー)