ポケットサックス (Xaphoon Pocket Sax)
この単純な楽器からこれほどの音がっ!?、というのが今だに不思議です。
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品番 | 品名 | 価格 |
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XPSAX001 | ブラック | |
XPSAX002 | ホワイト | |
XPSAX003 | レッド | |
XPSAX004 | グリーン | |
XPSAX005 | ブルー | |
XPSAX006 | ゴールド |
(「郵便で配達」なら800円引き、他の楽器やCDも買うと1,300円引き)
- 指穴の数: 9穴
- キー: Cキー
- 音域: 2オクターブ
- 材質: ABS樹脂
- 色: ブラック、ホワイト、レッド、グリーン、ブルー、ゴールドの6種類
- 長さ: 31.7cm
- 重量: 104g (リガチャー、リードを含む)
- 付属品: 詳細な説明書、保護キャップ、リガチャー、リード
ボディーにはプラスチックのクラリネットと同じABS樹脂を採用。上品に黒光りする外観からは、それが丹念かつ精巧に成型されたであろうことが伺えます…ったって、どう見ても指穴をあけただけ。正直がっかり、ですか?だまされたと思って手にとってみてください。これがえっらい本格的な音がするのです。
甘くささやくエモーショナルな低音から高らかに歌うビビッドな高音まで。ポケットサックスは小学校の縦笛を吹く要領で、誰でも手軽にリード楽器の音色を楽しめます。その名のとおり、はっとするほどサックスによく似た音色を聴かせることもあります。「この単純な楽器からこれほどの音がっ!?」というのがポケットサックス最大の魅力です。
20世紀の終わりに、ハワイのマウイ島に住むサックス演奏者ブライアンが、近所の子どもたちのために玩具の竹笛を作ったのが始まりです。
「サックスの音がする”クール”な竹笛」の噂はハワイ全島に広まり、やがてアメリカに、そして世界中に広まりました。
ポケットサックスはオリジナルの竹笛(Xaphoon)を元にリデザインしたプラスチック製の楽器です。つまり大量生産品…と言ってしまうと安っぽい印象ですが、音色は硬質で都会的で華やか。私としては、むしろこちらの方を完成形と見なしています。
休日のアウトドア・レクリエーションに
真夏のビーチにはだんぜんポケットサックスが似合います。ポケットサックスの力強い音色は潮騒にも負けず存分に自己主張します。サーフィンの波を待つひとときに、砂浜でBBQを楽しんだ後で、ポケットサックスがあればより楽しい休日になるでしょう。
ポケットサックスは頑丈で耐水です。軽くて小さいので鞄に入れてどこでも持ち歩けます。旅のお供にもってこいです。見知らぬ街の広場で大道芸人たちにまざっていっしょにセッション…なんてのも海外ではよく見る光景です。もちろんいつもの公園や川縁で演奏してもいい感じです。ふだんはすれちがう人から声をかけられたりして、新しい出会いがあるかもしれません。
ストリートでステージで
ポケットサックスはコンサートピッチにかっちり調律されています。音域は完全2オクターブで半音も大丈夫、なんだって吹けます。ピアノやギターと共演しても恥ずかしくない立派な音色ですから、ストリートだってステージだってしっかりこなします。
たとえば…オカリナのコンサートの中ほどでポケットサックスを1曲披露すれば、観客のよい気分転換になるのではありませんか。
リード楽器にチャレンジ
リコーダーやオカリナなど、既に笛を演奏している人にこそポケットサックスをお勧めします。ポケットサックスの操作性は本物のサックスよりもむしろ、縦笛に近いのかもしれません。私はぜんぜん違和感ありませんでした、最初からぷーぷー遊べました。
そろそろリード楽器に手を出してみたい。サックスなんておもしろそうだけど、でも本格的なピカピカのサックスはなんだか大げさで気恥ずかしい…ポケットサックスならお手ごろ価格ですぐに始めることができます。鞄に入れて、どこでも好きなときに演奏を楽しめます。
練習用サックスとしてはNG
ときに本物のサックスかと聞き違うような音色を奏でるポケットサックスですが。残念ながらサックスの練習用には使えません。マウスピース(口でくわえる部分)の形が本物のサックスと違いすぎるのです。「なまじ似ているためにヘンな癖がついてしまうのでは」という指摘もあります。本物のサックスを演奏したい人は本物のサックスを練習してください。
「ポケットサックスはまた別の魅力的な楽器である」と、そのように理解して付き合っていただけたら幸いです。
音階と運指について
ポケットサックスで使える音階には大きく2とおりあります。
第1ポジション(ハ長調、Cキー):
指穴を下から順にあけていくとそのままドレミファソラシド…になります。
シの指使いが変。下のドより低い音を表現できないので出番の少ない音階です。
第2ポジション(ヘ長調、Fキー):
指穴を下から順にあけていくとソラシドレミファソラシド…になります。
すこし高い音のドレミファソラシドです。下のドより低い音を表現できるので多くの曲を演奏できます。基本、こちらの音階を使うことになるでしょう。
半音を含めた2オクターブぜんぶの運指は付属の説明書をご覧ください。
付属の説明書は誰が書いたのか、力作です。ポケットサックスの使い方をわかりやすく説明しています。隅々まで読んであげてください。
上手に吹くコツ
ポケットサックスを上手に吹くコツは「本物のサックスの真似をして吹くこと」。
これに尽きます。
そもそもサックスのあの独特の音色は、サックス本来の音色というより、演奏者があんな風に吹いているからあんな音色なのです。マニアックな話になりますが、パソコン音楽をやったことがある人なら、パソコンに楽譜を打ち込み自動演奏させたサックスの音が聞けたものではない…それどころかサックスの音にすら聞こえなかった、という経験があるはずです。サックスは、ただ音を鳴らすだけではダメなのです。サックス演奏者はサックスを大きな音で吹いたり小さな音で吹いたり、音をずり上げたり、う゛ーと声を混ぜたり。いろんなことをします。そうしてはじめてあのサックス独特の音色になるのです。
ポケットサックスをくわえて、本物のサックスの真似をして吹きます。たとえば物真似上手なお笑い芸人が、有名な歌手をそっくりに真似て演歌を歌ったりするのを見たことがあるでしょう。あんな感じです。真似をするためにはよく観察する必要があります。(この人のように演奏したいっ)というミュージシャンを決めて、その人のCDを繰り返し聞いて、そっくりに真似します。最初は友だちが聞いて笑い転げるくらい、大げさに真似をするといいです。バカバカしいほどそっくりに真似して演奏できるなら、きちんとまじめに演奏することだって、できるってことでしょう?
自分に合ったリードを使おう
ポケットサックスは本物のテナーサックスのリードを使います。本体におまけで付属している葦のリードの厚さは2.5。これはサックスのリードとしては薄い方なのですが、笛の演奏に慣れた人にとってはこれでも硬すぎるでしょう。1.5~2の厚さのリードに取り替えると気持ちよく演奏できます。(私は2を使っています。)自分に合ったリードを使うのが上達の早道です。
初心者にはプラスチックリードがお勧めです。昔ながらの葦のリードは、一箱買ってもよく鳴るのは半数だったり、割れたりカビたりします。なによりも演奏前に水で湿らせてすこし柔らかくしなければならないのが面倒です。プラスチックリードの値段は葦の10倍ですが、品質が揃っているし丈夫で長持ちします。なによりも「吹きたいっ」と思ったときすぐにぶーっと吹けるのがいい。サックスのプロに言わせれば昔ながらの葦リードの方が云々…なのでしょうが、初心者の場合、気が向いたときにちょいと手軽に練習できることが何より大切です。ここをケチると丸損しますよ。
ボディーカラーについて
ポケットサックスには6つのボディーカラーがあります。
ブラックはいかにも楽器らしい雰囲気です。カラーによほどのこだわりがない限りブラックがお勧めです。無難。
ホワイトは鈍い半透明です。中国の工芸品にこんな石の彫刻がありましたっけ。ガラスのような石のような不思議な素材感です。あるいはワックスを削ったモックアップ品(工業製品の試作品)のようにも見えます。高級に見えたり安物に見えたり印象の大きく分かれる外観です。とりあえず「ステージ衣装は黒だ」と決めている人向き?
ゴールドはお勧めしません。塗りむらのようになっていて安っぽい印象です。もっとも遠目には分かりませんから、ステージで演奏すること前提なら大丈夫かも。とはいえこれに似合うステージ衣装ってどんなのでしょうか…
レッド、グリーン、ブルーは半透明です。磨りガラスのような素材感に見えないこともないですが…手に取ると「プラスチックだ」とはっきり分かります。どうでしょう、私としてはブラックよりも若干安っぽく見えます。逆光で演奏すると透きとおって輝いてステージ映えするかもしれません。「緑ったらぜったい緑っ」「私のカラーは断然レッドなのよねー」というこだわりの人が購入してください。
製作: マウイ・ザッフーン・ミュージカル・インストゥルメンツ(北米)